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健康宣言とは?ホワイト500取得の必須項目を解説

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「アドバンテッジJOURNAL」編集部

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近年は健康経営に取り組む企業が増えつつあります。経済産業省が2019年2月に発表した「健康経営優良法人2019」においても、「健康経営優良法人認定制度(大規模法人部門)」に認定された企業は821法人にも上り、2018年の541法人の約1.5倍の数です。

本記事では、ホワイト500を含む健康経営優良法人認定(大規模法人部門)の取得において重要な項目である「健康宣言」やそのほかの項目について紹介します。

健康宣言とは?

健康宣言とは、認定取得のための必須項目です。

経済産業省の「健康経営銘柄選定における必須要件兼健康経営優良法人(大規模法人部門)認定要件」の資料の1番目にある項目が「1.経営理念(経営者の自覚)」であり、その評価項目に入っているのが「健康宣言」です。以下のように記載されています。

◇大項目:経営理念(経営者の自覚)
◇評価項目:健康宣言の社内外への発信(アニュアルレポートや統合報告書等での発信)
◇該当設問:「健康保持・増進に対する全社方針を明文化しているか」
「情報開示しているか」
(参考:経済産業省 平成30年度 健康経営度調査 調査票【サンプル】

企業のトップが経営理念の中に健康経営について明文化し、企業全体で取り組むことを社内外に発信することが、ホワイト500を含む健康経営優良法人認定(大規模法人部門)の認定において非常に重視されていることがうかがえます。

健康宣言の内容と社内外への発信

健康宣言をしている企業の割合は、株式会社日経リサーチの「平成30年度健康経営度調査」によると、回答企業の1239社の84.3%にも上ります。企業の多くが経営理念の中で健康宣言について明文化しており、66.8%が社外公開していると回答しています。

経営理念、健康宣言の社内外への発信割合に関する積み上げグラフ
「平成30年度健康経営度調査」の実施について(前回の結果と今回の方針)(日経リサーチ)

社外に情報開示する媒体については、CSR報告書が38.2%で最も多く、次が投資家向けの開示資料(アニュアルレポートまたは統合報告書)として開示する企業で24.6%です。

公開内容の度合いについては、「目的」「体制」「取組内容」「成果」すべてを開示していると回答した企業は36.8%となっています。

健康宣言の中身については、多くの企業が表現は多少異なるものの、従業員の健康を保持することが従業員の活力や仕事のやりがいにつながり、引いては企業の発展やお客様への良質なサービスにつながるという文脈で共通していると言えます。

具体的な施策となると多彩なアプローチがあり、社内にクリニックやリラクゼーションルーム、カウンセリングルームを設置する企業もあれば、社員の健康診断の血圧や血糖値、肥満度などに目標数値を定める例もあります。経済産業省が発表した令和元年度健康経営度調査の見直しでは、社内外への発信に関して次の言及がありますので押さえておきましょう。

・社内への発信について、従業員への一方的な周知だけでなく、従業員自身の理解を促していくことも重要であるため、健康経営の社内向け周知を確認する設問の中で、従業員同士での意見交換の促進や従業員自身が自社の健康経営に携わるなどの取組をしている企業を評価できるように選択肢を追加
・社外への発信媒体において、取り組みの一部だけの記載をもって社外への発信とするのではなく、「(組織として健康経営に取り組む)目的、体制」を明文化していることを必須化し、「その取り組み内容や成果」についての記載も含まれていれば追加で評価

ホワイト500取得の必須項目とは

1.定められた認定要件基準

令和元年度の健康経営度調査は以下5つの大項目ごとに中項目、小項目と細かく認定要件が定められています。

経営者が健康経営を自覚し、企業理念において明文化し社内外に発信し、理念に基づいて社内の体制を整備し、具体的な施策を策定しその効果を検証するまでの一連の過程が評価項目となります。

1.経営理念(経営者の自覚)
2.組織体制、評価・改善
3.制度・施策実行
4.評価・改善
5.法令遵守・リスクマネジメント

それぞれの評価項目は、認定要件として必ず満たさなくてはならない「必須項目」と、定められた評価項目の中から選んで回答する「選択項目」に分かれています。「健康宣言の社内外への発信(アニュアルレポートや統合報告書等での発信)」は必須項目です。

2.上位50%ルールは2020から撤廃

健康経営優良法人2019までは、ホワイト500取得のためには健康経営度調査の結果が回答企業の上位50%に入り、平均レベル以上と認定される必要がありました。

しかし、健康経営優良法人2020(大規模法人部門)においては相対評価である50%ルールがなくなり、健康経営優良法人(大規模法人部門)認定法人の中で、健康経営度調査結果の上位500法人のみを通称「ホワイト500」として認定することになりました。

50%ルールがなくなったことで健康経営に取り組む企業のすそ野が広がることが期待される一方、健康経営優良法人の質を維持するために、認定要件の見直しがなされていることに注意が必要です。
参照:健康経営優良法人認定制度 経済産業省

3.ホワイト500の認定要件

健康経営優良法人2020(大規模法人部門※ホワイト500含む)の認定基準は以下の通りです。

健康経営銘柄2020選定基準表
出典:経済産業省 健康経営優良法人2020(大規模法人部門)認定基準

4.中小規模法人部門の「健康経営優良法人認定制度」の認定基準

健康経営優良法人2020(中小規模法人部門)の認定基準は以下の通りです。

健康経営有料法人2020認定基準表
出典:経済産業省  健康経営優良法人2020(中小規模法人部門)認定基準

まとめ

健康経営に取り組むことで企業イメージが向上したり、医療費削減や生産性向上につながったりする可能性があると浸透してきたためか、近年は企業規模を問わず健康経営に積極的な企業が増えつつあります。経済産業省は2020年から健康経営優良法人認定制度を変更します。

健康経営優良法人(大規模法人部門※ホワイト500含む)の認定取得においても、「健康宣言の社内外への発信(アニュアルレポートや統合報告書等での発信)」は必須項目であり、従業員の理解を促進する取り組みや社外への情報開示内容の充実がより一層企業に求められます。

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【筆者プロフィール】

「アドバンテッジJOURNAL」編集部

「アドバンテッジJOURNAL」編集部
導入企業数3,140社/利用者数483万人のサービス提供実績と、健康経営銘柄に3年連続で選定されたアドバンテッジリスクマネジメントの知見から、人事領域で関心が高いテーマを取り上げ、押さえるべきポイントやつまずきやすい課題を整理。人事担当者や産業保健スタッフの“欲しい”情報から、心身のヘルスケアや組織開発、自己啓発など従業員向けの情報まで、幅広くラインアップ。「ウェルビーイングに働く」ためのトピックスをお届けします。

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