本コラムは、2020年6月29日に公開した動画内容を一部編集しています。
新型コロナウイルスの感染防止のため、これまで会社に出社することが当たり前だった生活から、リモートワークが中心の生活に変わるなど、働き方の変化が起きている企業も多いのではないでしょうか。
緊急事態宣言解除後から通常出社に戻す企業もある一方、これを機に引き続きリモートワークを取り入れた柔軟な勤務体系を推進する企業も見られます。
そのような変化の激しい環境の中で、新入社員へのフォローをもっと手厚くしていきたいと考えている管理職の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、今の時期におさえておきたい新入社員のフォローのポイントについてご紹介します。
新入社員と同じ空間で教育ができる環境が当たり前ではない昨今、新入社員をマネジメントする管理職の立場にいらっしゃる方も戸惑いがあるのではないでしょうか。
対面でコミュニケーションを取ることも十分にできず、相手の状況が見えづらい中で、「どんな仕事をお願いできるのかわからない」と感じるケースがあるかもしれません。また、相手の人となり、性格がわからず指導しづらいと感じている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、当然ながら、新入社員も多くの不安を感じています。「あまり仕事をもらえていないけどこのままで大丈夫なのだろうか?」や、「上司が忙しそうでこちらからコミュニケーションをとってよいかわからない」という不安や迷いが出ているかもしれません。
その会社ならではの特性やルールがわからず不安になるのは、中途入社の新入社員も同様ですが、なかでも社会人なりたての新卒社員は、何がスタンダードであるかがわからず、より一層不安になることでしょう。
このような状況で新入社員がストレスをためてしまわないように、今回は管理職が意識するとよいポイントをお伝えしていきます。
目次
会社の進む道、「これから」のビジョンを管理職自らが伝える
例年以上に気を付けるべきポイントは、会社の状況をこまめに発信することです。「コロナ禍で自分の会社の業績はどうなっているのか」「これから会社はどうなってしまうのか」等は従業員にとって大きな懸念事項です。
管理職自身も不安に感じることがあるのではないでしょうか。新入社員であればその不安は至極当然のことです。少ない情報に翻弄され、不安を煽られることもあるでしょう。
人は不確実なことや見通しが立たないことに不安を感じ、ストレスが溜まっていくものです。「この事業はコロナの影響を受けていますが、逆にこのサービスの需要は高まっています」といったように、正直に事実を伝えつつ、ポジティブな側面にも触れるようにするのが良いでしょう。
ビジョンや方向性は、管理職の皆さんがご自身の言葉で説明すると情報の価値が高まります。会社から発信される公式な情報だけでなく、管理職自身の言葉で伝える機会をいつも以上に設けるようにしましょう。
対面で話す時間を作る
上司や先輩との対面の機会がなく、リモートワークに移行した新入社員も多いのではないでしょうか。その場合、「先輩や上司はどんな人なんだろう」と緊張している可能性が考えられます。
名前だけ知っている、画面を通して話したことがある、見たことがあるという状態が続いている場合にはなおさらかもしれません。先輩社員と新入社員がともに出社できるチャンスがあるときは、ぜひ対面する機会を作るようにしましょう。(ただし、ソーシャルディスタンスには十分配慮してください)
このとき、廊下などで簡単に挨拶をしたり、休憩中に雑談したりするだけではなく、最低でも30分は時間をとり、親睦を深めましょう。きちんと「場」を設けることがポイントです。
新入社員は遠慮や緊張から、うまく話せないものです。「私が新入社員のときはこんなことで困ったよ」と先に例を示すことで、率直な不安を引き出しやすくなります。
出社が難しい場合には、オンラインでお互いにカメラをオンにして話すようにしましょう。「元気そうな表情を見られて安心しました」と前向きなメッセージも合わせると緊張がほぐれます。定期的にその機会を設け、会話を重ねることで新入社員が安心し、より自分らしさを出せるようになってきます。
今、あなたが新入社員だとしたら何に不安を感じるか想像してみましょう。コロナウイルスの不安の中で新しいスタートを切り、相手の状況が見えづらい中で仕事を覚えていかなければならない・・・と、何倍も不安になっているかもしれません。
相手の身になって考えて行動することで想いが伝わりますので、是非取り組んでみてください。
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株式会社アドバンテッジリスクマネジメント
組織ソリューション部 コンサルタント