※ダウンロード資料『メンタルタフネス ハンドブック』から一部抜粋して掲載しております。
昨今の環境変化に伴い、働き方も多様化が進んでいます。働き方の変化はストレスにもつながりやすく、メンタルヘルス悪化が懸念されています。
新型コロナウイルスの影響により在宅勤務(テレワーク)が普及したいま、自律的な人材の育成が欠かせません。つまり、ストレスに強く、エンゲージメントも高い人材が求められているのです。そうした人材育成のヒントとして、「メンタルタフネス」と呼ばれる概念があります。
目次
メンタルタフネスとは
「メンタルタフネス」は「困難が降りかかったときに悪い感情に振り回されるのではなく、解決に向けた行動を起こせること」。
人は、ストレスに直面すると、自分なりに解決策を考えて実行に移しますが、そのときどのような方法でストレスに向き合うかは人によって異なります。この個人による差が「メンタルタフネス」の違いです。
例えば、ストレス原因は同じでも、直面したときに激しく落ち込む人もいれば、全く気にしない人もいます。前者はストレスへの向き合い方が苦手な人であり、後者はそれが上手な人といえます。
しかし、「メンタルタフネス」は、生来持っている「性格」ではなく、開発できる「スキル・能力」であるため、ストレスへの向き合い方を学ぶことでスムーズに解決できるようになるのです。
この「メンタルタフネス」を高めることは、個人はもちろん、組織全体の課題解決に直結します。ひいては、エンゲージメント向上による生産性向上や健康経営にもつながるのです。
メンタルタフネス度を高めるメリット
・個人として
ストレスとの向き合い方をたくさん知っており、解決のための行動が取れるようになると、自らストレスに対処することができ、熱意と組織等への愛着を持って、日々の仕事に取り組めるようになります。つまり、メンタルタフネス度が高まると、エンゲージメントの維持・向上につながるといえます。
・組織として
従業員ひとりひとりのメンタルタフネス度が高まれば、メンタルヘルス不調者が出にくくなります。また自発的に業務に取り組む従業員が増え、生産性の高い組織をつくることができます。
メンタルタフネス度を高めるためには
仕事の量・難しさや職場の人間関係、評価などは自分では変えにくいものです。しかし、自分自身の「認知」や行動は変えられます。メンタルタフネスを構成する要素の中で特に核となるのが、「プラスの認知・行動/マイナスの認知・行動」です。
前向きに考えなおしたり、問題解決に向けて行動したり、あるいは周りに相談したり、気分転換をしたり…。こうした「プラスの認知・行動」を増やすことで、メンタルタフネス度を高めることができます。
逆に、無理だと諦めて問題から逃げたり、感情的になったりする「マイナスの認知・行動」を減らすことも大切です。こうしたマイナスの対処行動はストレス反応を高めてしまいます。
自分の認知(思考)のクセを把握する
人にはそれぞれ考え方の「クセ」があるものです。あなたには下記のような「思考のクセ」はないでしょうか?
【「思考のクセ」の例】
・自分のせいだと思い込む
・「〇〇すべきだ」とルールで縛る
・悪い方に決めつけてしまう
・根拠もないのに悲観的になってしまう
マイナスの認知を減らすには、こうしたクセに気づき修正することです。それではどうやって、プラスの認知を増やし、マイナスの認知を減らせばよいのでしょうか?
「メンタルタフネスハンドブック」では、プラスの認知を増やすコツ、マイナスの認知を減らすコツをご紹介しています。自身のメンタルタフネスを高める方法はもちろん、部下に対してどうすべきかについても触れています。
組織としてメンタルタフネス度を高める仕組みを取り入れることは、メンタルヘルスケアやエンゲージメント観点の対策のみでなく、健康経営推進や離職対策、ハラスメント防止にもつながります。いまだからこそ、メンタルタフネス度向上に目を向けてみてはいかがでしょうか。