会議をしている上司と部下

1on1とは?ミーティングの進め方やオンラインでの注意点をご紹介

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「アドバンテッジJOURNAL」編集部

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従業員の働き方や職場環境が多様化する今、新たなコミュニケーションのひとつとして上司と部下が1対1で対話する「1on1」を導入する企業も多いのではないでしょうか。密度の濃い1on1は部下のやる気を引き出すとともに、上司の育成力も高める有意義な施策となりますが、実際にはどのように進めればよいのか悩んでいる管理職の方も多いでしょう。

この記事では、コロナ禍でさらに注目が高まる1on1について、その効果的な進め方やオンラインで実施する際の注意点をご紹介します。

■1on1とは何か?

1on1とは、企業や組織の上司と部下が1対1で個人面談をおこない、業務の成果や目標、今後の課題について定期的に話し合う取り組みです。従来の評価面談とは異なり、1on1では上司が部下について一方的に指導や評価をするのではなく、現在の悩みや課題、今後目指したいキャリア像などを部下が主体となって話すことがポイントです。

上司は聞き役として双方向のコミュニケーションを意識し、部下の意見を尊重しながらフィードバックやビジョンの共有をおこないます。1on1のねらいは、上司との個人面談によって部下が持つ本来の能力を開花させること、ミーティングで得られた気づきからモチベーションを高め、自主性のある社員になってもらうことです。

また、上司にとっても部下の業務状況の把握や結果に対する効果的なフィードバック、目標達成・成長を促すためのコーチング・ティーチングなどのスキルが身に付き、マネジメント力や人材育成力、課題解決力の向上につながります。

企業にとっても、1on1を通じて現場の状況を正確に把握でき、従業員の小さな変化を早期に察知して対処ができたり、上司と部下が互いに成長することで、ひいては企業の発展にも期待が持てるでしょう。

■満足度の高い1on1ミーティングの進め方

1on1は短いスパンで定期的におこなうのが原則です。毎回のミーティングを有効な時間にするには、1on1の基本的な進め方を理解しておく必要があります。

1on1の具体的な流れは次のとおりです。

1. 1on1の明確な目標を設定し、テーマや質問を用意する
2. 1on1の実施理由を部下に伝える
3. 1on1をスケジュールに組み込む 
4. 1on1を実施する
5. 定期的に1on1後のアンケートをおこなう

1on1を実施する際は、あくまで部下が主体であるという意識を持ち、何のためにおこなうのかその目的を上司と部下とで共有しておくことが大切です。また、1on1を定期的な予定にするには、前もって先のスケジュールを決めておくとよいでしょう。

■オンラインでの1on1ミーティングの注意点

オンラインミーティングをするビジネスパーソン

コロナ禍で企業のオンライン化が急速に進み、多くのミーティングや会議においてもオンラインでの実施が増えているのではないでしょうか。しかし、オンラインを介したミーティングは対面とは勝手が違うため、実施に際し不安を抱える管理職は多いかもしれません。

オンラインによる1on1の注意点は次のとおりです。

【実施前】
•通話ソフトを事前に選択し部下へ周知しておく
•カメラやマイク、スピーカーなどハード面の動作確認をしておく
•カメラをONにする場合は事前に部下の了承をとっておく

【実施中】
•部下の話を途中でさえぎらずに最後まで聞く
•対面よりも相槌をいれ、聞いていることが相手に伝わるように意識する
•聞き取りやすいようにゆっくりと丁寧に話すことを心がける

オンラインでの1on1を有意義な時間にするには、1on1実施当日の心がけはもちろんのこと、実施にあたっての事前準備も非常に大切です。当日スムーズに進められるように、対面とは異なる注意点をしっかり確認しましょう。

■1on1を成功させるポイント

上司・部下ともに満足度の高い1on1ミーティングをおこなうためのポイントは次のとおりです。

●上司は必ず1on1のログをとっておく
面談の内容について上司と部下で認識のズレが生じないよう、1on1で話した内容は文書に残しておくことが重要です。また、面談する上司が変わったとしても、きちんとログがとってあればこれまで話し合ってきた内容をふまえたミーティングが可能です。

●単なる雑談で終わらせない
上司と部下の関係性によっては、部下の本音を聞き出せないまま単なる雑談で終わってしまう可能性があります。1on1の目的は部下の課題を共有したり今後の成長を促したりすることであり、その目的を達成できなければ意味がありません。1on1を実施する意味や目的を互いに共有し、部下の能力を引き出すような価値ある時間にしましょう。

●1on1実施の負担を企業側が理解しておく
通常業務をこなしながら定期的に1on1を実施することは、上司にとっても部下にとっても負担になる場合があります。企業は従業員が感じる負担を理解し、はじめから過度な期待をしないことが大切です。

■まとめ

1on1とは、上司と部下が1対1で対話する取り組みです。定期的な実施によって従業員の気づきを促し、個々の能力を最大限に引き出すことを目的としています。面談が終わったあと、上司と部下、双方が「1on1をしてよかった」と思えるようなミーティングが理想です。

1on1の実施に際してはすぐに効果を求めようとせず、企業としては中長期的な視点で検証していく必要があります。最初はうまくいかなかったとしても、その都度見直しや改善をおこなうことで、質の高いコミュニケーションが実現できるでしょう。

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【筆者プロフィール】

「アドバンテッジJOURNAL」編集部

「アドバンテッジJOURNAL」編集部
導入企業数3,140社/利用者数483万人のサービス提供実績と、健康経営銘柄に3年連続で選定されたアドバンテッジリスクマネジメントの知見から、人事領域で関心が高いテーマを取り上げ、押さえるべきポイントやつまずきやすい課題を整理。人事担当者や産業保健スタッフの“欲しい”情報から、心身のヘルスケアや組織開発、自己啓発など従業員向けの情報まで、幅広くラインアップ。「ウェルビーイングに働く」ためのトピックスをお届けします。

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