時代の変化とともに、若手社員の価値観の変化や、若手社員と管理職間のコミュニケーションにおけるギャップが発生しやすくなっています。若手社員のエンゲージメントが低下し、早期離職が増えていることに課題を抱えている企業も少なくありません。
若手社員のエンゲージメント低下を防ぐために、管理職はどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
目次
若手社員の価値観の変化
さまざまな環境の変化によって、若者の価値観も変わっていくのは避けられないでしょう。経済のグローバル化、SNSの流行による情報量の増加・・・「会社の役に立ちたい」というよりも、「社会の役に立ちたい」という思いや、「自分の能力を高めたい」と思う人も多くなっているように感じます。
情報社会のなかで、他社の状況も手に入りやすくなりました。若手社員は「自分がやりたい仕事」や「一緒に働きたい上司・先輩像」を追い求めて転職をしていく傾向にあります。
管理職と若手社員に生じるコミュニケーションのギャップとは
管理職の皆さんは、昨今の若手社員に対してどのようなイメージを抱いていますか。「ストレスに弱い」、「指示待ちが多い」など思う人もいらっしゃるでしょうか。一方で、若手社員にも言い分があるかもしれません。
良く耳にするのは、
・入社1年目は手厚かったのに、2年目になって急に放り出された気がする
・上司からのフォローが少なくなった
・希望の部署に配属されなかった、やりたい業務ができていない
などといったものです。
こうした若手社員の本音に気づけず、ケアを怠っていると、エンゲージメントが低下し、ひいては離職という結果につながる恐れがあるのです。
「エンゲージメント」とは?
若手社員の早期離職を防ぐために、エンゲージメント向上が一つのカギとなります。では、「エンゲージメント」とはどのような意味なのでしょうか。
エンゲージメントとは
働く人が、自発的な意志と行動で仕事に取り組み、仕事にやりがいを感じている状態。
また、所属意識に対する一体感や愛着心を持っている状態。
前者は「ワーク・エンゲージメント」、後者は「エンプロイー・エンゲージメント」と呼ばれることがあります。
それでは、エンゲージメントを向上させるためには何が必要なのでしょうか。
主に以下の4つの要素が重要なカギとなります。
1.双方向コミュニケーション
双方向のコミュニケーションが、頻繁に、かつ恒常的にあると若手社員が実感している状態。管理職からの一方的な業務連絡ではなく、若手社員側も報告・連絡・相談しやすいと思える関係性を構築するのが良いでしょう。
2.成長実感
仕事で学び、成長し、経験やキャリアが豊かになっていると若手社員が実感している状態。
「自分の力で対処できた」という成功体験によって、本人が自身の成長を実感することができます。
3.承認体験と感謝される体験
会社で存在価値を認められ、貢献できていることを体感し、感謝されていると若手社員が実感している状態。「自分はこの会社で求められている」と感じることが、心理的安全性が確保され、やりがいにもつながります。
4.信頼と自信
「会社の方針に納得している」「上司のリーダーシップを信頼できる」とメンバーが実感している状態。会社や上司との信頼関係が生まれると、若手社員は自分の働きぶりにも自信が持てるようになります。
若手社員のエンゲージメントを高めるために必要なこと
それでは、若手社員のエンゲージメントを高めるためには何が必要なのでしょうか。管理職だけが頑張れば良いのではなく、若手社員本人にも求められることがあります。「若手社員エンゲージメント向上ガイドブック」では、管理職の立場と若手社員の立場のそれぞれに求められるエンゲージメント向上のための実践ポイントについてお伝えしています。
若手社員のエンゲージメントを高めるためには、どのような方法があるのでしょうか。「若手社員の早期離職は仕方がない」と諦めてしまうのではなく、現在のコミュニケーションを今一度見直してみてはいかがでしょうか。「若手社員エンゲージメント向上ガイドブック」では、今すぐ実践できるポイントを収録しています。