落ち込みやすい、気持ちをなかなか切り替えられないなどメンタル面に課題があると感じている人は、ストレスを抱えやすかったり自分に自信が持てないことが多いようです。 仕事のパフォーマンスにも大きな影響を与えるメンタルは、フィジカルと同様にトレーニングによって鍛えることが可能です。 そこで、メンタルが強い人・弱い人の特徴から、メンタルを強くするための思考やトレーニング方法まで、詳しく解説します。
目次
メンタルが強い人の特徴
メンタルが強い人は、落ち込むことがあってもポジティブに考えられたり、物事を冷静に受け止められたりと、ストレスを適切に対処できるスキルを持っています。メンタルが強い人にはどのような特徴があるのか、紹介します。
ポジティブ思考である
ポジティブ思考であることは、メンタルが強い人の代表的な特徴です。例えば何か問題が発生したり壁にぶつかったりしても、学びや成長するチャンスだと捉え、前向きに取り組めます。
また失敗することを恐れず、「何とかなる」と良い意味で楽観的に物事を捉えられるため、変化を楽しんだり柔軟に対応したりすることもできます。
上手に気持ちを切り替えられる
メンタルが強い人はネガティブな感情を必要以上に引きずることがなく、気持ちの切り替えが上手です。落ち込んだり悩んだりしても、事実と感情を切り分けて考えられるため、スムーズに気持ちを切り替えられます。
このように気持ちのメリハリを付けるのが上手であると、ネガティブな感情に振り回されにくく、必要以上の意欲低下やパフォーマンスの低下に陥りません。
他者からの評価を気にし過ぎない
メンタルが強い人は自己肯定感が高く、自分に対する他者からの評価を気にし過ぎません。自分軸で物事を考えられるため、自分の意見をしっかりと伝えられたり、自分を信じて物事に取り組めたりします。自己肯定感が高いことは、チャレンジ精神にもつながります。
メンタルが弱い人の特徴
メンタルが弱い、メンタル面に課題があると感じている人の特徴も見ていきます。特徴として、理想が高く、真面目な人がなりやすいようです。
完璧主義である
メンタルが強くない人には完璧主義も多く見られます。完璧主義者の場合、自分の理想と違う結果となった時に、自分を否定したりストレスを感じたりしやすいでしょう。
気持ちの切り替えが苦手
落ち込みやすかったりストレスを抱えやすかったりする人は、気持ちの切り替えが苦手な傾向があります。例えば何かトラブルが発生した時、ネガティブな気持ちに支配されてしまい、長く引きずってしまう場合があります。そうするとトラブルが関係ないシーンでもネガティブな気持ちのまま切り替えられず、他のこともうまくいかなくなってしまう可能性があるでしょう。
他者からの評価に振り回されやすい
メンタルを強く保てない人には自分に自信がないタイプが多いため、他者からどう見られているのかを気にしやすい傾向にあります。その結果、他者からの評価に必要以上に反応してしまい、感情や思考が振り回されてしまいます。
言いづらい場合は、匿名でも相談できる外部相談窓口でも構いません。早めの相談と十分な休養を取ることが大切です。
メンタルを強くする方法【思考編】
自分のメンタルに自信が持てない人でも強くすることが可能です。ここからは、メンタルを強化するための有効な方法を紹介します。まずは日常の中で実践できる方法を押さえましょう。
自己否定をしない
物事に失敗すると「自分の力が足りなかったせいだ」などと自分を責める人がいますが、これは気持ちの落ち込みを助長してしまいます。
失敗した時は自分を責めて終わりにするのではなく、失敗した原因を客観的に分析し、どうすれば次につながるか、次はうまくいくかまでを考えましょう。
小さなことでも新しい事柄に取り組む
失敗を避けたいがゆえ、苦手なことを敬遠する人もいますが、苦手なことを遠ざけてばかりではメンタルの強化はできません。
まずは小さな事柄でも良いので、自分にできそうなことや新しいことに取り組んでみることが大切です。乗り越えられたことが成功体験となり、それを積むことで徐々にチャレンジの幅が拡がります。その結果さらなる自信につながり、メンタル面にも良い影響が期待できるでしょう。
ストレスへの正しい対処法を知る
メンタルを強化するためには、メンタルを揺るがすストレスに対処することも大切です。ストレスに対処する上では、ストレス要因(ストレッサー)の把握が欠かせません。
何が自分にとってストレスとなり負荷を与えているかを知り、その要因に対して適切に対処する「ストレスコーピング」を実施してみましょう。
EQ(感情指数)を高める
EQは「感情をうまく管理し、利用できる能力」を指し、ビジネスシーンにおいて必要となる対人コミュニケーションの基礎能力と言われています。IQ(知能指数)は生まれつきある程度決まっていると言われますが、EQは後天的に高めることが可能です。
EQを高めることで、その場に応じた感情をつくりだすことができ、自分の感情に振り回されず適切な対処ができたり、他者の気持ちに寄り添った丁寧なコミュニケーションが取れたりするようになります。その結果、円滑な人間関係を築けるようになり、メンタルヘルスに関する問題の根本解決につながります。
マインドフルネスを取り入れる
マインドフルネスは「心の筋トレ」とも言われ、“いま、この瞬間”の自分に意識を集中させ、五感や心で感じた“あるがまま”の状態を受け入れる瞑想法です。実践することで心を落ち着かせ、整える効果が期待できます。起床時や就寝時の他、気持ちが乱れそうな時にゆっくり呼吸しながら瞑想を行う、食事で食材の味・香り・食感を確かめながら食べる、歩きながら行うなど、仕事の合間の休憩時間でも自然に取り入れられます。
メンタルを強くする方法【行動編】
職場などのビジネスシーンのなかでも、メンタルを強化することは可能です。日々の業務や気づいた時に次のようなことを意識することで、メンタル強化につながるでしょう。
小さな目標をクリアして成功体験を積み重ねる
メンタルを強くするコツの1つは、成功体験を積み重ねることです。小さな目標を設定し、それをクリアしていくことで成功体験を積んでいきます。
「午前中にこの資料を完成させる」「今日のうちに営業の電話を〇本かける」など、日常業務の中で達成できそうな目標を設定すると良いでしょう。高過ぎる目標を設定するとクリアしづらくなり、逆に自信喪失につながる可能性があるため気を付けます。
メンタルの強い人と接する
メンタルが強い人と接することで、自分も感化されるためメンタル強化につながると言えます。どのような考え方をすればメンタルが強くなるのか、具体的によくわからない人もいるかもしれません。
そこでメンタルの強い人の言動や思考を知る(触れる)ことで、実際にメンタルが強い人の思考や言動に触れられます。取り入れられるところを取り入れて真似してみれば(モデリング)、自分に吸収されていくでしょう。
規則正しい生活を意識する
安定したメンタルを維持するためには、日ごろの生活習慣も気を付けなくてはいけません。十分な睡眠を取ることはメンタルを不安定にさせないために重要です。睡眠が不足すると疲労やストレスが解消できないだけではなく、自律神経の乱れなどを引き起こす可能性があります。
また食生活が乱れ、栄養バランスが偏ると、心身の不調につながる場合もあります。バランスの良い食生活を心がけるようにしましょう。
適度な運動も大切です。例えば筋トレは努力が筋肉となって目に見えるため、成果を感じやすく成功体験の積み重ねにもつながります。適度な運動は心身のリフレッシュにも効果的です。
【人事の方へ】従業員のメンタルを強くする研修やサービス
アドバンテッジリスクマネジメントでは、従業員のストレス対処スキルを向上させる、以下のような研修・サービスを提供しています。
EQを高めることで、自分の感情に振り回されず適切な対処ができたり、他者の気持ちに寄り添った丁寧なコミュニケーションが取れ、ストレスの根本解決に繋がります。アドバンテッジリスクマネジメントでは「EQ向上研修」を提供しています。
アドバンテッジリスクマネジメントでは、カウンセラー伴走による行動変容型プログラム「タフネス・アップ」を提供しています。。マンガ学習と認知行動理論に基づいたワークで若手社員の早期離職防止・定着率向上を実現します。
また、アドバンテッジリスクマネジメントでは、従業員のメンタルヘルスを含めた健康状態や勤怠情報等の人事労務データを一元管理し、データ分析や活用を簡単に行える「アドバンテッジ ウェルビーイングDXP」も提供しています。
メンタルを強くする方法を実践し、高いパフォーマンスを叶えよう
自身のメンタル状況は、日常生活やビジネスシーンにおいて大きく影響します。メンタルを強くすることができ、安定した状態で業務に臨めれば、業務パフォーマンスの向上だけではなく仕事や会社に対する愛着心も高められるでしょう。さらには心身ともに生き生きと働けるウェルビーイングな状態へと近づけます。自分で取り入れられることや社内研修などをメンタルを強くする方法を理解し、できることから実践してみてはいかがでしょうか。