アブセンティーズムとは
アブセンティーズムとは、企業の生産性を測る指標の1つとされています。病気やケガで欠勤、または休職などで業務についていない(=明らかに職場や会社に居ない)状態をいい、健康経営に取り組む企業から年々注目が集まっています。
アブセンティーズムの対義語としてはプレゼンティーズムがあります。プレゼンティーズムは、「出勤しているのに心身の不調により十分なパフォーマンスが発揮できず、業務遂行能力や生産性が落ちてしまう状態」のことをいいます。
プレゼンティーズムでは出勤はしている状態なので、アブセンティーズムに比べて生産性の低下が分かりにくいのですが、実はプレゼンティーズムの方が生産性や業績に影響する割合が大きいといわれています。
関連用語:「プレゼンティーズム」
アブセンティーズムを解消するためには、「心身症」や「生活習慣病」、「感染症・アレルギー」「メンタルヘルス不調」「運動器・ 感覚器障害」の予防・改善による健康の保持・増進が必要です。それらの課題の解決には健康意識の醸成をはじめとして、適切な食行動や運動習慣、効果的な休憩・睡眠やコミュニケーションなど様々な面からアプローチしていくことが重要です。
自社のアブセンティーズム課題を把握し、効果的な施策を実行することで着実に健康課題は解決していくでしょう。またその取り組みを継続的に行っていくことで従業員の働き方が変化し、健康意識が高まっていくことも期待できます。
参考: 経済産業省/健康経営オフィスレポート
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieioffice_report.pdf
アブセンティーズムが生産性へあたえる影響
経済産業省が公表している「健康投資管理会計ガイドライン」によると、アブセンティーズムによる生産性への影響度を評価する指標が3つあります。
①従業員へのアンケート調査
②欠勤・休職日数
③疾病休業者数・日数
この3つの測定方法の中で、アブセンティーズムを最も正確に計測できるのは「①従業員へのアンケート調査」とされています。詳しい内容は経済産業省が公表している「健康経営ガイドブック」をご覧ください。
参照:経済産業省/企業の「健康経営ガイドブック」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkokeiei-guidebook2804.pdf
健康経営をきっかけに生産性向上を目指す企業や人事担当者にとって、従業員の健康状態を把握することは、経営の損失リスクを避けるために非常に重要です。ぜひ、アブセンティーズムを測定し、改善にむけた取り組みを進めてください。